ばね指は、正式には「弾発（だんぱつ）指」と呼ばれ、指を曲げ伸ばしする腱（けん）が腱鞘（けんしょう）と呼ばれるトンネル状の組織を通過する際に、腱鞘の一部が肥厚・硬化して腱の滑走が悪くなることで起こります。本来はスムーズに動くべき腱と周囲組織との間で摩擦やひっかかりが生じ、まるでゼンマイ仕掛けのように指が「カクン、カクン」と弾かれるようになります。

腱鞘は特に指の付け根付近に存在し、腱をトンネル内に固定する役割を果たしています。ここに炎症が起こると、腱鞘が分厚くなり、腱自体にも小さな断裂や癒着が起こって滑走が阻害されます。初期には「動作時の違和感」程度ですが、進行すると指が曲がったまま戻らなくなり、他の指や手首まで余計な負荷がかかるようになります。

発症しやすい指は親指や中指、薬指などで、特に更年期の女性、糖尿病やリウマチの既往がある方に多い傾向があります。また、指をよく使う職業や家事、スマートフォン操作の多い人にも起こりやすく、「パソコン業務」「ピアノ演奏」「編み物」「料理」など、日常の細かい動作が痛みのトリガーとなります。

一般的には保存的療法（安静、アイシング、ステロイド注射）が試みられますが、慢性化すると手術による腱鞘切開が必要になるケースもあります。手術後はリハビリ期間が必要となるため、早期の段階で適切なケアを受けることが望まれます。

ばね指を放置すると、初期の「指のひっかかり感」から次第に悪化し、朝のこわばりや動かない指の状態が常態化します。まず、炎症を繰り返すことで腱鞘と腱の癒着が強固になり、軽い力では指が動かなくなる“ロック”状態を引き起こします。これにより、日常動作で指を伸ばせず、家事や仕事、趣味にまで支障が広がります。

次に、痛みを避けて無意識に他の指や手首を多用するようになるため、手全体の使い方がアンバランスになり、手首の痛み（腱鞘炎やドケルバン病）、肘や肩の炎症を併発するリスクが高まります。特に長時間のパソコン操作やスマートフォン操作を続けるビジネスパーソンや主婦では、手全体が慢性的に怠く重い感じを覚えるようになります。

さらには、指関節の可動域が制限されることで、手全体の筋力低下や筋萎縮が進行します。筋肉が硬くなることで血流循環が悪化し、自己治癒力が低下。慢性痛の悪循環に陥ると、安静にしても痛みが引かず、夜間痛や睡眠障害を引き起こすことも珍しくありません。

重症例では、ステロイド注射や保存療法が効きにくくなり、最終的に腱鞘切開術による外科的治療が必要になります。手術には傷跡やリハビリ期間、術後の凹み感などデメリットも伴い、指の動きが完全に元に戻るまで数週間から数ヵ月を要します。手術を避けるためにも、初期段階での適切な施術とセルフケアが重要です。

深谷市のふじ接骨院・鍼灸院では、ばね指に対し痛みの緩和だけでなく、腱と腱鞘の滑走性回復を重視したオーダーメイド施術を提供しています。当院の施術プランには、以下の4つの柱があります。

特別筋治療
手指から前腕にかけての筋膜リリースとトリガーポイント療法を組み合わせ、腱の癒着を解消するとともに、前腕屈筋群の柔軟性を回復させる「特別筋治療」を実施。血流を促進し、自己治癒力を高めます。

鍼灸治療
経絡に基づく「鍼灸治療」で炎症を沈静化し、局所の血流を改善。鍼刺激が神経経路を整え、腱鞘内部の微小循環を促進することで、痛みの軽減と組織修復を同時に図ります。

ハイボルテージと超音波のコンビネーション治療
高電圧刺激（ハイボルテージ）で痛みの伝達を遮断し、超音波による深部組織の温熱効果で腱と腱鞘の滑走性を改善します。これにより、動かすたびに生じていた引っかかり感を素早く軽減します。

セルフケア指導
日常生活で簡単にできるストレッチやエクササイズ、テーピング方法をマンツーマンでレクチャー。再発予防とともに、手首から指先までの動きやすさを維持するセルフケアプログラムをご提案します。

これらを統合した総合施術を行うことで、腱鞘の肥厚を抑え、腱滑走の正常化を図りながら、痛みの再発を防止。深谷市の皆さまの生活の質（QOL）向上と趣味・仕事への早期復帰を全力でサポートします。ばね指でお困りの方は、お気軽に当院までご相談ください。

Q：指を曲げ伸ばしした時にひっかかり・痛みがあります。接骨院で見てもらえますか？

A：はい。ばね指（腱鞘炎の一種）は、手指・手掌・腱・腱鞘の動きをチェック・調整することで改善が見込め、接骨院では手技・テーピング・ストレッチ指導が可能です。

Q：医師から「特に異常はない」と言われましたが、日常で不便です。通院は意味がありますか？

A：はい。レントゲン等で写らない腱・腱鞘・筋膜・使い方の癖が原因になっているケースも多く、接骨院ではそのような動きのクセを整えられます。

Q：手作業・スマホ操作で痛むのですが、通院すべきでしょうか？

A：はい。手の使い過ぎ・指・腕の動作パターンの乱れが背景にあるため、接骨院で使い方の改善・手指周辺の筋膜・腱の調整を受けることで症状改善につながります。

Q：通院するとどんな治療・指導を受けられますか？

A：手指・前腕の筋膜ほぐし、腱・腱鞘の滑走促進テープ／テーピング、手指ストレッチ・筋力トレーニング、日常動作・スマホやキーボード操作時の姿勢指導などです。

Q：放置して良くないことはありますか？

A：指の曲げ伸ばしが著しく制限される・痛みが慢性化・手作業・仕事・趣味に支障が出ることがあるため、早めに接骨院で確認・ケアをすることが望まれます。